海外映画プロダクションの日本への招致と行政

近年、国の行政機関、地方自治体および新規設立の特別法人において「日本へ海外からの映画プロダクション」を招致しようという政策を見ることができます。ローケーションなど行政からの協力は映画製作にとってとても重要になり、こういった動きによりより日本が映画製作に「Friendly」な国へとなることで多くの国で日本を題材にした映画が作られるきっかけとなり、世界にむけて「日本文化」を発信する場にも繋がります。

ホテルチェルシーの制作の際に触れましたが、ニューヨークに世界の映画製作が集まる理由は、世界の人々が集まる街の魅力が映画の題材にしやすいことだけでなく、ニューヨーク市の映画製作に対する行政が進んでいる面もあります。

今週、各省庁や地方行政機関などに海外の映画招致の事でお話させて頂く機会がありました。しかし、個人的に感じた事は、「海外映画の招致」の政策とは裏腹に、「実」の意味で映画プロダクションを支援するシステムが整っていないことが感じました。ある行政機関からは、「映画を奨励するためにでの海外へのプロモーションをする政策はとっているが、来日するプロダクションに対しての実支援や協力政策は現在ない」というものでした。また別の機関でも同様の返事とともに「残念ながら日本に置いて海外のような協力体制は確立されていない」との返事をききました。もちろん海外のような協力体制がないのは、日本の行政の仕組みそのものが違うためでもあるので簡単ではありません。

例えばアメリカの地方自治はまったく異なっています。ニューヨークの独自の政策が直接反映できるためこうした進んだ映画奨励政策が取れるわけで、ロケーションにしてもニューヨークの市道の撮影許可はすべてニューヨーク市から発行でき、無償で警察官を派遣し道を閉鎖してもらうことも可能です。また税制の優遇もあります。しかし、仮に東京都の場合、東京都内の道の一部は国道であったり、管轄の問題もでてきます。また、海外が魅力的と考える東京の各所での撮影許可の手続きや申請は難しい場所がほとんどで、その他の諸問題もおおく存在しています。おそらく海外からのプロダクションからすれば、非常に映画が撮りにくい環境にあります。東京で撮影されたあるハリウッド映画もゲリラで撮影した箇所があると聞いたこともあります。

もちろん現在行われている海外に日本をプロモーションする政策も重要です。日本の地方では世界にまだ知られていない映画撮影の名所や、撮影に非常に「Friendly」な行政政策も各自治体で行われています。友人からの話では地方では自治体が撮影誘致に力を入れているとも聞きました。

また海外からのプロダクションの撮影の難しさは個々の行政機関の努力では解決しない問題でもあります。個人的意見ですが「日本が海外プロダクションが日本に来て映画製作する際に何ができるか?」という具体的政策整備があればと感じました。撮影現場で本当に必要なことは必ずしも金銭的支援であるとは限りません。言語や習慣が違う環境で撮影する海外クルーが必要なもの、手続きの簡素化、撮影許可の寛大化など「実」の支援で、海外からの撮影は増え、結果経済や雇用効果だけでなく、日本の俳優や日本文化がより映画芸術を通して世界に広まっていく機会に繋がればと思います。

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